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研究論文に関しては、Google Scholarにてご確認ください。

1.計測インフォマティクス
 放射光施設や電子顕微鏡を用いる計測データを解析する手法を開発しています。特に、機械学習に基づいて、網羅的かつ高速な自動解析、また、ノイズに埋もれた情報の発見、複数の計測を効果的に組み合わせる方法を開発します。2024年度から、東北大青葉山キャンパスで稼働する次世代放射光施設ナノテラスと密に連携してゆきます。

 これまでの研究では、電子顕微鏡や放射光施設のスペクトルイメージ計測(STEM-EELSやEDX、XAFSなど)を対象にするデータ解析法に取り組んできました。例えば、スペクトルイメージングから材料の構造(化学成分の分布)を自動解析する手法を開発しています[研究成果 Ultramicroscopy, e-JSSN, レビューMicroscopy、PythonパッケージMALSpy]。最近では、CT計測データ、電子回折イメージング(4D-STEM)の解析法も開発しています。

2.マテリアルズ・インフォマティクス
 物質・材料科学におけるデータ駆動型アプローチを研究しています。物質の構造から物性を予測する問題、ガラスを代表とするランダム物質に内在する構造秩序を同定・記述する問題に取り組んでいます。現在、科研費・学術変革A「超秩序構造が創造する物性科学」のプロジェクトに参画しています。

 特に、ランダム系物質に興味をもって研究しています。下の2つの図は、シリカ(SiO2)の結晶とガラスの構造を示しています。図に示されるように結晶の原子配置は規則的です。一方、ガラスの原子配置はランダムに見えますが、化学結合より長いスケールで強い相関(構造秩序)をもちます。こうした構造秩序を数学的に記述する方法、さらに、構造秩序から物性を予測する方法を研究しています。[最近の成果 Communications Materials, NPG Asia Materials, Physical Review B

結晶(クリスタル)
ガラス

3.機械学習、それに関する数理
 深層学習、生成AI(Stable diffusion、ChatGPT)を代表とする素晴らしい技術が登場して、世の中に広く使われていますが、人工知能や機械学習の分野では研究すべき課題が数多く残されています。アカデミックの立場から、未開拓の応用、また、機械学習の数理を探求してします。